金利

満期 \(T\) に額面 \(1\) を償還する割引債の時点 \(t\) における価格を \(v(t, T)\) で表し、その連続複利ベース最終利回り(スポットレート)を \(\delta(t, T)\) とする。 スポットレートについて次の式が成立する。

\[ v(t,T)=e^{-\delta(t,T)(T-t)} \]

これを \(\delta(t,T)\) について解くことで次の式を得る。

\[ \delta(t,T)=-\frac{\ln v(t,T)}{T-t} \]

特に、信用リスクのない割引債の価格は将来価値を現在価値に換算するための割引率として用いられる。

また、\(Y_t(u)=\delta(t,t+u)\) を時点 \(t\) における(連続複利ベースの)イールドカーブと呼ぶ。 イールドカーブはその時点における金利の期間構造を表している。

満期までの時間 \(h=T-t\)\(0\) に近づけるときの極限 \(r(t)\) を瞬間金利(瞬間スポットレート)という。

\[ r(t)=\lim_{h\to 0}\delta(t,t+h) =-\lim_{h\to 0}\frac{\ln v(t,t+h)}{h} =-\frac{\partial \ln v(t,u)}{\partial u}\Bigg{|}_{u=t} \]

時点 \(t\) において、それより後の時点 \(u\) から満期 \(T\) まで割引債を保有することで得られる連続複利ベース利回り \(\delta_f(t,u,T)\) をフォワードレートと呼ぶ。 フォワードレートについて次の式が成立する。

\[ v(t,T)= v(t,u)\;e^{-\delta_f(t,u,T)(T-u)} \]

この式を \(\delta_f\) について解くことによって次の式を得る。

\[ \begin{align} \\ \delta_f(t,u,T)&=-\frac{\ln v(t,T)-\ln v(t,u)}{T-u} \\ &=\frac{\delta(t,T)(T-t)-\delta(t,u)(u-t)}{T-u} \end{align} \]

また、将来時点から満期までの時間 \(h=T-u\)\(0\) に近づけるときの極限 \(f(t, u)\) を瞬間フォワードレートと呼ぶ。

\[ f(t,u) = \lim_{h \to 0} \delta_f(t,u,u+h) = -\frac{\partial \ln v(t,u)}{\partial u} \]

瞬間フォワードレートは時点 \(t\) において予約された将来時点 \(u\) における「瞬間の利力」であり、これを用いると、割引債価格は \(v(t, T) = \exp \left( -\int_t^T f(t, s) ds \right)\) と表せる。

また、瞬間金利と瞬間フォワードレートの間には \(f(t,t)=r(t)\) という関係が成り立つ。

期中にクーポンの支払いがある債券を利付債と呼び、特にクーポンが時点によらず一定であるものを固定利付債という。 時点 \(t_1,t_2,\dots,t_n\) にクーポン \(C_1,C_2,\dots,C_n\) を支払い、満期 \(T=t_n\) に額面 \(1\) を償還する割引債の時点 \(t\) における価格 \(v_C(t, T)\) は以下のように書ける。

\[ v_C(t,T)=\sum_{i=1}^{n-1} v(t,t_i)\;C_i + v(t,T)\;(1+C_n) \]