library(dplyr)
library(igraph)Warning: package 'igraph' was built under R version 4.5.1igraph
パッケージの概要
igraph は、グラフ（ネットワークグラフ）を扱うためのパッケージで、グラフ（igraph オブジェクト）の作成や基本的な分析を簡単なコードで実行することができます。
グラフを作成する
make_graph 関数の引数 edges に、グラフの頂点の名前を要素とするベクトルを渡すことで、igraph オブジェクトを作成することができます。edges に渡されたベクトルは c(1番目の辺の始点、1番目の辺の終点、2番目の辺の始点、2番目の辺の終点…) と解釈されます。
g1 <- make_graph(edges = c(1,2, 1,3, 2,3, 3,4))
plot(g1)
引数 directed を FALSE にすることで、無向グラフを作成することができます。また、plot 関数の引数を指定することで、プロットの見た目を柔軟に変更することができます。
g2 <- make_graph(edges = c(1,2, 1,3, 2,3, 3,4),
directed = FALSE)
plot(g2, vertex.color = NA, vertex.size = 30,
vertex.label.cex = 1.5, vertex.label.color = "#202020")
graph_from_literal 関数では、X---Y, X--+Y などの直感的な記法によって、グラフの辺を指定することができます。ここで、--- は無向辺を表します。- の数に制限はなく、-- や ---- としても同じ結果を得られます。
g3 <- graph_from_literal(W---X:Y, X---Y, Y---Z)
plot(g3)
また、--+ は有向辺を表します。- の数に制限はなく、-+ や ---+ としても同じ結果を得られます。
g4 <- graph_from_literal(W--+X:Y, X--+Y, Y--+Z)
plot(g4, vertex.shape = "none", vertex.size = 30,
vertex.label.cex = 1.5, vertex.label.color = "#202020")
データフレームからグラフを作成する
graph.data.frame では、辺の情報を記録したデータフレームからグラフを作成することができます。第1引数 x に渡されたデータフレームの第1列と第2列が、辺の始点と終点として解釈されます。また、第3列目以降は、各辺の属性として用いられます。
df <- tibble(
tails = c(1, 1, 2, 3),
heads = c(2, 3, 3, 4),
label = c('w', 'x', 'y', 'z'),
label.color = rep("#151515", 4),
)
g5 <- graph_from_data_frame(df, directed = FALSE)
plot(g5)
頂点や辺を追加する
add_vertices 関数によって igraph オブジェクトに頂点を追加することができます。
g <- make_empty_graph(directed=FALSE)
g <- add_vertices(g, nv = 2, color = "#303030",
label.color = "white")
g <- add_vertices(g, nv = 2, color = "#E03030",
label.color = "white")
plot(g, vertex.size = 25)
同様に、add_edges 関数によって igraph オブジェクトに辺を追加することができます。2つの頂点の間に2本以上の辺を張ることもできます。
g <- add_edges(g, c(1,2, 2,3, 1,4), color = "#303030")
g <- add_edges(g, c(3,4, 4,1, 3,2), color = "#E03030")
plot(g, vertex.size = 25)
頂点や辺を削除する
delete_vertices 関数によって、頂点を削除することができます。なお、グラフに残される頂点の番号が連続になるように、削除された頂点より後ろの番号を持っていた頂点の番号が修正されます。
g <- delete_vertices(g, 3)
plot(g, vertex.size = 25)
同様に、delete_edges 関数によって、辺を削除することができます。
g <- delete_edges(g, "1|2")
plot(g, vertex.size = 25)
木や格子などの特別なグラフを作成する
make_tree 関数によって、頂点数 n、各頂点の子の数が children であるような木を作成することができます。
g_tree <- make_tree(n = 15, children = 2, mode = 'undirected')
plot(g_tree,
layout = layout_as_tree(g_tree),
vertex.size = 25)
make_lattice 関数によって、格子グラフを作成することができます。
g_lat <- make_lattice(c(3, 3))
plot(g_lat, vertex.size = 25)
プロットのレイアウトを調整する
plot.igraph（igraph オブジェクトに plot を適用したときに呼び出される関数）では、layout を指定することで、グラフのレイアウトを指定することができます。レイアウトを作成するアルゴリズムは複数あり、igraph パッケージには layout_with_kk 関数や layout_with_fr 関数などが実装されています。layout_nicely 関数を用いると、グラフの特性に適したアルゴリズムによるレイアウトを出力することができます。
plot(g_tree, layout = layout_nicely(g_tree), vertex.size = 25)